何かに胸ぐらをグイっと引っ張られ、私の体は意思とは関係なく地を滑った。
力を入れて抵抗しようにも、私の力では到底無理だ。
悪魔達が私の通る道を開けた。
ヘイリの前でピタリと止まった体。
ヘイリに襟首を掴まれ、強引に正面を向かされた。
「さあ、奴隷よ。
俺に恥をかかせないような挨拶をするのだ」
周りには聞こえないよう、私に耳打ちした。
「よいか。
ここで大声をあげるようなマネをしてみろ。
今すぐに貴様を殺して、ルカを私のもとで仕えさせる」
……この野郎。
どこまでイヤな性格してんだ。
コイツが王なんかになったら、国は余計闇に包まれるだろ。
そんなことになったら、フランさんが必死になって守ってきたものが全部水の泡じゃないか。
「おいっ!! ヘイリっ!!」
フランさんが、大慌てで椅子から立ち上がった。


