悪魔達は皆、口元に手を当て目を丸めた。
「まさか、本当にっ!?」
「見ろ。あの貧相な身なり。ありゃ、本当に奴隷だろ」
「しかし、“あれ”は本当に人間だというのか?」
「そうね、人間の匂いがしないわ」
口ぐちに囁き合う悪魔達。
人間の匂いがしない……?
そうか……
ルカが、私の匂いを消してくれたんだっけ……
それにしても。
何なんだ。
あの蔑むような目線と、イヤらしい笑みは!!
胸糞悪いっ!!
私は、舞台の上で誇らしげに口角を上げるヘイリを鋭く睨みつけた。
「皆さま、この人間は中々のやり手でございます。
さぞかし私を楽しませてくれることでしょう」
くそっ!!
ヘイリの野郎。
「さぁ、人間。
こちらへ参れ。皆さまに挨拶をするのだ」
挨拶、だと?
私が眉間にしわを寄せると
突然ヘイリが“こっちへ来い”と言うように手を動かした。
その瞬間。
「――うわっ!!」


