急に怯えだしたルカは、両手で目を覆った。


私はシキと顔を見合わせ、眉を寄せた。


「ま、間近でどブスの顔を見ただと?
目、目が……
おい、シキ、今すぐ医者を呼べ。
このままでは失明してしまう」


するかーーっ!!


百歩譲って“ブス”は認めてやる。

けど、ブスを間近で見たからって失明するわけねーだろ!!


「なんと、それは一大事!!
今すぐ医者を呼びます。
ああ、サラ様にそのようなお力があったとは……」


ねーわっ!! んな力!!

あってたまるか!!


私はその辺にいる普通のブスだよ!!


私は、マジで医者を呼びに行こうとするシキの襟首を掴み、『呼ばないでください。ごめんなさい』と、何故か謝ってしまった。