声の届く場所。

「羽衣ちゃん、何それ?」


「内緒だよー。 あ、山田君とやらの
家へ行くからねー」


羽衣ちゃんがにこにこ、私が不思議な


表情をしながらお隣の、教会の裏手の


一軒家へ向かった。 すると、羽衣ちゃんは、


何の躊躇いも無く、玄関の扉を開けた。


ええぇ。 それ、知り合いだからって


不法侵入みたいな感じじゃない・・?