白き竜のジュリエット


「……………う……」


ユリアはよろよろと
立ち上がる


「…………っく……」


男は額を抑え
立ち上がった


その時
パリンッ



結んでいた髪止めは
炎の灰となり
ユリアの仮面が砕けた


それと同時に男は
額から手を離す


二人は初めて
お互いの顔を知ったのだ