白き竜のジュリエット


何処まであたし達を
苦しめれば気がすむのよ


そんな事を考えていると
ユリアの足元に白い
ハンカチが落ちてきた


「………これは……?」


「幸福のハンカチだ」


背後から声がして
ユリアは慌てて振り返る


「この祭では色んな色の
ハンカチを皆で空に投げる
まるで花びらのようだろ?」


男はユリアを見つめた



赤い瞳、赤い髪
嫌いな色だけど
この人にすごく合っている