「…今日は何処へ?」


白い髭の老人は
髭を撫でながら尋ねる


「爺!動いて平気なの?」


爺ことベギー・ハイベルは
サクソン王家の大臣だ


歳のせいか
体が弱く最近は
寝たきりだった


「大丈夫じゃよ…
それよりユリア様
あまりご無理は
なさらぬよう……」



爺は心配そうに
ユリアを見つめる