とりあえず、
ちゃんと断りに行こう。
いざという時に身を守るため、親友の美優に付きそってもらう。
例の野外ステージには男子が一人。
昨日の先輩とは別の人みたい。
サラサラな黒髪ショートが爽やかで優しそうな人。
「ああ、君かな?
岡崎がスカウトした子」
爽やか君はあたしを素通りして、美優に微笑む。
そりゃそうだ…
地味で暗そうなあたしより、
ふんわりした茶髪におめめパッチリの可愛い美優のほうが向いてそう。
「いえ、あたしじゃなくて…」
美優の視線を追いかけて、恐る恐るあたしを確認する。
「ごめん、ごめん…
間違えちゃった」
一瞬ギョッとしたような気もするけど、その後の笑顔が爽やかだったから、とりあえず許そう…
「名前は…?」
「瀬木夏海(セギ ナツミ)です…」
「お前、夏海って言うんだ」
あたしの背後から聞き覚えのある冷たい声が…
ちゃんと断りに行こう。
いざという時に身を守るため、親友の美優に付きそってもらう。
例の野外ステージには男子が一人。
昨日の先輩とは別の人みたい。
サラサラな黒髪ショートが爽やかで優しそうな人。
「ああ、君かな?
岡崎がスカウトした子」
爽やか君はあたしを素通りして、美優に微笑む。
そりゃそうだ…
地味で暗そうなあたしより、
ふんわりした茶髪におめめパッチリの可愛い美優のほうが向いてそう。
「いえ、あたしじゃなくて…」
美優の視線を追いかけて、恐る恐るあたしを確認する。
「ごめん、ごめん…
間違えちゃった」
一瞬ギョッとしたような気もするけど、その後の笑顔が爽やかだったから、とりあえず許そう…
「名前は…?」
「瀬木夏海(セギ ナツミ)です…」
「お前、夏海って言うんだ」
あたしの背後から聞き覚えのある冷たい声が…

