My Romeo & Your Juliet 【完】

「あれっ…?」

倒れるあたしの背中を
先輩が優しく受け止めてくれるはずだったのに…

先輩の手はあたしに触れてない。

でも、ちゃんと立ってるよ…あたし。



「やっぱり…」

先輩はたぶんこうなると予想してたみたいで、苦笑いしている。



あたしは背中が先輩にたどり着く前に、自分で足を着いてしまったらしい。



「いえ…違うんです!あたしの足が勝手に…」

なんで無意識に足が動いたのか、自分でもわからない。

あたしは先輩のほうに向き直って、必死で訴える。



「だから…それが、心の中じゃ俺を信用してないって証拠」

先輩はぶっきらぼうにそう言って、元のベンチに座った。