My Romeo & Your Juliet 【完】

「このまま倒れるんですか…?」

あたしは思わず後ろを振り返る。

「大丈夫。こけないように、俺がちゃんと受け止めるから」

先輩は少しだけ両足を開いて、どっしり構える。

「でも…」

見えない後ろに向かって倒れるのは、けっこう勇気がいる。

先輩がしっかり受け止めてくれないと、あたしは地面に倒れ込むハメに…



「俺のこと信じられないの?」

「いえ…」

ここは、先輩を信用してるところを見せないと…



「じゃ…いきます」

あたしは先輩に背中を向けて立つ。

大きく深呼吸して、そのまま後ろに倒れ込んだ。