ラストは両家に花束贈呈。


 神さんの両親は二人とも亡くなっているので……如月家の当主である旦那様に
私は花束を贈呈した。


 旦那様は神さんのお父さんの遺影を胸に抱き締めていた。



 最後の挨拶は…旦那様。



 「私の弟である充は既に…他界しております…この神の門出を誰よりも見たかった
ことでしょう……」


 「!?」


 神さんは鼻水を啜りながら…大泣きしていた。
 神さんのお父様は自殺でこの世を去った。



 私の父は…ずっと居なかった……。

 お母さんは私を一人で身篭り、産み育ててくれた。
 あの人が来るまでは私には父親と言う人はいなかった。



 私は誰よりも…父親が出来たことを喜んでいた。


 なのに…あんなことをされて……

 私はあの人を慕っていたのに……尊敬していたのに…



 私の受けた傷は…深い……