ボストンバックに荷物を詰めた若菜。


俺は若菜を連れて…自分のマンションに戻った。


時刻は午前1時を過ぎていた。


「……お前はあそこのゲストルームで寝るといい」


茫然と突っ立っている若菜に俺は言った。


「あ、はい…本当に何から何までありがとうございます」


若菜は俺に深々と頭を下げた。


まだこれは序章だった。
俺の予想以上に…俺たちの契約結婚は…周囲に波紋を広げることになった。