空まで突き抜けそうなくらい高いビル。


 私は神さんに渡す大切な書類を胸に抱き締めて…自動扉を潜る。



 会社とは思えない…エントランスを私はただ…見つめることしか出来ない。



 ミオさんの顔が見えて…私は受付嬢たちが座るカウンターに歩み寄る。



 「如月神の妻の若菜です…主人が忘れた…書類を届けに来ました…」



 「社長からその旨は聞いております…私は社長室まで案内します」


 ミオさんが私を社長室まで案内してくれた。