「コーヒー1つ」


ここは俺がよく訪れるカフェ
落ち着いた雰囲気で
コーヒーも抜群にうまい。


カランカラン


「翔~」


「よ。遅かったな」


「あぁ生徒がしつこくてな…。あ、コーヒー1つと、この店で一番高いケーキ1つな」


ニヤニヤしながら言うこいつは、岡田 真。

同じ大学の数学を教えている。

「で、俺を呼び出したわけは
何だかな?」


同じようにニヤニヤしながら聞き返す。


「俺が一番高いケーキを頼んだと言うことはー…っ!?」


「やっぱ…カランカラン


俺の言葉と同時に客が入ってきた。

その客に向かって、真は優しさいっぱいの顔でこちらに手招きしている。


「新しい彼女ねー…」


呟いた。

こいつとは付き合いが長い。

新しい彼女ができる度、
こうだ。

今日をいれてー…


3回目。


毎回、可愛らしい彼女だ。