「そうか…。」


「…。」


何も返す言葉はない。


「でも…先に暴力をふったのは、君だ」

「はい…」


それは否定できない。


「それじゃあ君には事務所を辞めてもらうよ」



「そんな!!」


「辞めないのなら裁判沙汰にしたりマスコミに今日のことを全てバラす。」


「なっ…!」



悔しい。
悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい!



悔しい思いしかなかった。


呆然としていた。


優子さんはあいつに取られてしまった。


もうやけくそだった。


「…こんな事務所、こっちから辞めてやる!!」


最後にそう言い放って社長を殴って、走って帰った。