「はいできがり~」


グラスにそそがれたのはきれいなピンク色だった。

そこにちょこんと苺がおかれた。


「きれいだね。これ」


「俺の愛情かな」


「もう受け止めるだけで精いっぱいっ・・・」


ごくっと飲むとほんのり甘くておいしかった。


「おいしい・・・」


「受け止めるだけで精いっぱいだと~?」


「嘘だもーん。ふふふふふ~」


「ほんとだったら困るもーん。ふふふふふ~」


「これおいしいね」


「だから俺の愛情がはいってるからだって」


「やだ!笑」


「お仕置きするぞーよっぱらいまゆめ」


「よっぱらってないもーん」


よっぱらってなんかない。
ただちょっとあついだけ。
ちょっとテンションが高くなっただけ。

だってこんなすごいホテル泊まったことないんだもん。

まさかシャンパンとかカクテル作ったりできるなんて思ってなかった。


「もう一杯飲む?」

「飲む♪」


やっぱり完全によっぱらってたんだ。


普段だったらあんまり飲まないもん。


こういうところだからちょっとおかしかったのかも。


「おいしい・・・」


ここから5分後の記憶は、もうない。