「わっ…」

思いっきり教授の方へ引き寄せられる。

「今この部屋には2人しかいません…。どうしましょう?」

意地悪そうに耳元でそう囁かれた。

「意地っ…んっ…」

意地悪~
って言おうとしたのに、キスをされた。

この格好でキスするのって…
なんか…ロマンチック…。

「麻友…かわいい…」

「教授もかっこいいよ…」

「麻友…大事にするから」

「うん…」

そういってもう一度キスをした。

ー…幸せだ。



それから2分くらいたって裕子さんが戻ってきた。

念願の写メを撮ってもらって、お母さんも一緒に撮るために待っていた。

「まっ…麻友?お父さんも来たわよ」

「へっ?」

お母さんの戻ってきての第一声はそれだった。

「お父さん…?」

お母さんの後ろから現れたのは、お父さんだった。

「よぅ…。麻友…。その…久しぶり…。」

「お…お父さん…」

びっくりして…
声がでないよ…

「麻友が結婚するってお母さんから聞いて…」

「そ、そっか…」

久しぶりで何話せばいいか分かんない…

「き、綺麗…になったな。」

「…うん!!」

「結婚…するのか…」

「そうだよ!この人と…」

お父さんは緊張してるみたいだ。
動きがギクシャクして、教授を見る顔が強張っている。

「お父さん!心配ないわよ!早瀬くんすごく良い人なんだから~!」

「早瀬くん…というのか。
そうかそうか。
早瀬くん…娘をよろしくお願いします…」

「はい!!お義父さん、僕こそよろしくお願いします。」

お父さん返事返せるかな?
顔が緊張してる。

「はっ…はい…!…どうか麻友を幸せにしてやってくれ」


お父さん始めだけ敬語…。
だけど意外にもしっかりとしていた。