教授×モデル

「今家?今から行くから!」

ブチっ
ブーッブーッ…

電話は切れてしまった。

どっどどどどどうしよう。

ん?ていうか…
家知ってるの?


そんな疑問を抱えたまま、15分たつと、チャイムが鳴った。

「……はい…。」

ドアを開けるとやっぱり誠さんだった。

少し…気まずい。

誠さんは家に入ると、すぐ後ろから抱きしめてきた。

心なしか…
胸が締め付けられた。

「まっ…誠さんっ…離してください…」

思いっきり押し返すけど、全く効かない。

「…どうしたの?」

耳元で、優しく問われる。
全然声は違うのに、教授みたい…と錯覚してしまいそうになる。

こんなに優しくしてくれてるのに突き放すことなんかできない…。


「…話しにくいなら、
無理して話さなくていいから。それに…もう少しこうしてていたほうがいい…よ」


そんな優しくしないで…


わたしはただ泣きながらうなづくことしかできなかった。


ー…こんなときに優しくされたら好きになってしまいそう…


こんなこと考えちゃいけないのに思ってしまった。

最低だ。

あたし…


ー…