「そうだよねー…。おかしいだけで証拠はないもんねえ…」

私が話したあと2人でしみじみと話していたら、これまたしみじみといっちゃんは言った。

「でもっ…」

おかしいのは絶対!

って言おうとして言葉が詰まった。

だって…
絶対おかしい。なんて、全く信じきれてないみたい…

「でも信じたいんだよね…。」

「うっ…うわぁー!!いっちゃァァァーん!!!」

同じことを考えてたってので一気に涙がドバッときた。
勿論お店にいることはできずー…
急遽いっちゃん宅へ。

「もう…泣かないでー…まゆー…。生チョコあげるからー」

「いるっ!!」

こうして見事生チョコなんぞに釣られてものの見事に泣き止んだ。

「まゆ…誘拐されないように気をつけなさいよ…。」

「んっ?」

いっちゃんのボソッとした声は良く聞き取れなかった。

「…もしさ、本当に浮気してたらどうしよ…」

これも割とボソッとした声でいっちゃんは言ったみたいだけど…
聞き逃さなかった。

「いっちゃん…」

弱気ないっちゃん…
初めて見た…
それほど落ち込んでるんだ…

「いっちゃん…2人で頑張ろう…?だから…そんな弱気にならないで…あたしがいるから…」