ふ~…!

緊張したあ~!


家に帰ってきた途端、安堵の溜め息をつく。

ヒールの高い靴を脱いで部屋に入ると途端に電話が掛かってきた。


「もしもし!」


もしもしの声が元気良くなったのは、

「教授!」

だから。

『どうだった?』


優しい声で響く。


「良い感じだったよ。何だか楽しそう!」


『おっ。
社長はどんな人だった?』


「すっごくねイケメン!すっごくカッコ良くて、笑った顔がすんごく良かった~」


『…』


社長という単語であのイケメン社長を思い出し、1人テンションが上がって一気にしゃべった。

返事ないけど…

一気にしゃべって引いちゃった…?

…違うよね?


「き…教授…?」


不安になりながら声を絞り出すように問いてみる。

教授返事してくれるかな…?


『…ふ~ん。』

「えっ?」


ふ~ん!?

な…

冷た!!!

そんなどうでも良さそうにしなくてもいいじゃん…!

「き…興味ないの?」

『麻柚は興味あるんだ』

…なっ…

なによううう!!

そのトゲトゲした言い方!!

怒ってんの?

あたし何かしたっけ!?

えぇ~!?