「…ってあ! 悠由どこ行くの!?」
「先輩に電話してくるっ」
知ってたら知ってたで聞きたいことあるし、知らなかったら知らなかったで大問題!
――プルルルルル…プルルルルル
…先輩~~! 早く出て!
……ってよく考えたらあたし初めてじゃない? 自分からかけるの…。
な、なぜこんな形で…。
『悠由?』
あっ!
「先輩!」
『どうした? 珍しいなお前…』
どうもこの様子じゃ、載ってることすら知らなさそう。
…か、それか最初から知ってたかだよね。
「ねえ先輩、こないだの写真…」
『…あんまやなこと思い出さすなよ。あれがどうかしたか?』
「その…雑誌に……」
『…………あ?』
ひっ……!!
声のトーンが今っ、今っ……一オクターブ下がりましたけど!?