俺様狼と子猫少女の秘密の時間③


見て…みたい……かも…。

モデル…。

なにやんのか知らないけどかっこよさそう…。



「……❤」


「おいこら。…てめぇはなにヘンな考え起こしてんだ」


「ハッ…」


危ない危ない…。


現実に引き戻されてきょときょとするあたしの耳に、キンッとするくらいの大声が飛び込んできた。


「ギャラは一枚千円出そう! ごじゅーまいほど撮らせてくれ!!」


「アンタがやれば」


相当無茶苦茶なことを吐き捨てると、あたしの腰を抱くようにして半ば強引にその場を去った。

……はずだった。


「一枚千円だよ!? それがごじゅーまいだよ!? ねえ撮らせてよ!」


…なんっでこんなにしつこいの!?

しかも涙目なんですけど。

思わず同情しちゃいそうなんですけど。


「いい加減に…」


我慢の限界に達してしまったりゅーきくん!

キレかけたそのとき!


「~~~~~~」


おじさんが素早く彼の耳元に口を寄せ、なにか囁いた。