ぶんぶんぶんっ。


髪の毛が乱れるくらい勢いよく首を振る。


「すき」


…だいすき。


くすっと笑うと、腰に添えていた手にぎゅっと力を入れて抱きしめてくれた。


「…俺も」


……はわ~~!

先輩がそんなこと言ってくれるなんて…珍しい…。

超嬉しい…。

きゅんきゅんしちゃう。


「りゅうくんりゅうくん」


「ん?」


ちょいちょい、と羽織っているだけのワイシャツを引っ張る。

あたしを見下ろしたその瞬間を見計らって、二秒くらい触れるだけのキスをして首に腕をまわした。


「……可愛い」


「へ?」


へ? え、え、え!?


「な、なにするの…?」


「もー一回」


いや…ほんとにもう無理です…。