紅潮した頬に濡れた瞳。
色気を誘う唇。
しがみついてくる小さな手。
すべてが俺の理性を遥か彼方に押しやった。
「あっ!」
一際大きく声を上げた悠由を抱き上げてベッドルームへ。
「りゅうくん…」
先輩と言わない。
てことは酔ってる証拠。
ちゅっと軽くキスを落とし、耳元で囁いた。
「…もう無理って言っても離してやんねぇから」
耳が弱いことに最近気づき、時々こうしてからかうのもまた面白い。反応が。
――こうして、一ヶ月ぶりに会ったこの日…。
俺達は朝っぱらから夜まで一度もベッドから出ることはなかった。
「もう…無理…」
「離してやんねぇっつっただろ」

