始業式から3日後、
3日前の言葉が何を意味しているのかわからず
いつのまにか3日経っていた。
今日は、あまり天候が良くなかった。
でも雨が降りそうな曇り空ではなかった。

だから俺は雨が降らないことを信じて雨具を持っていかなかった。
こうしてアヤと一緒に学校に登校するのだった。


「なあアヤ。」

「なに?」

俺は3日前のことを初めて人に話すのだった。
「3日前のことなんだけどさ、」
「俺のパソコンの電源つけたらさ」
「なんか、画面真っ暗なんだけど真ん中に『助けて』って」
「書いてあったんだけど、これってなんかのアプリとかで」
「俺の妹とかが完単に出来そうなものなのかな?」

アヤは数秒何も言わなかった。
でも言葉を返してきた。
「わかんない。そんなアプリ聞いたこと無いよ。」
「た・・単なる気のせいじゃない?」


なぜかアヤの口元は震えていた。

よく分からなかったが、俺は気のせいだと確信し、
アヤの言動を気にすることは無かった。

学校内になると、アヤが俺に話しかけてくることはまずない。
というか無いに等しい。

それも当然。
いくら幼馴染みと言っても、別に付き合ってるわけではない。


といっても、俺がユリに思いを寄せているのは
皆知っている。
むしろ知らない生徒が学校内にいたら教えてほしいぐらいだ。

いや、ただ一人いるな、アヤ自身だ。
こんなこと知ってたら、アヤは近づいてこないだろ。
そうだ、うん間違いない。鈍感なのかな。



始めて会った3歳のときから、アヤに一目惚れだった。


そんなことはどうでもいい。


いつか、アヤの心を揺るがせてみるのが俺の生きてる価値でもある。




昼放課を過ぎたあたりだった。
突如台風かと思うような、大雨が発生した。
なんて最悪なのだろう、こんなときに傘を忘れるとは。