今日は始業式のため、
学校は至って早く下校時間を迎えた。

今日は何をしようか。
特にやることはないのだが。

すると後ろから俺の肩をたたいて来た。
タツヤだ。

「今日久しぶりにゲーセンいかね?」

俺はこれと言って今日やることが無かったので
「わかった。久しぶりに行こう。」

登校はアヤと一緒に行くが
俺は下校のときは、男友達と帰る。
それが普通だ。

俺とタツヤは、
最寄のゲーセンで暇をつぶしていた。

気づいたら5時半。
昼飯も食ってねぇのによく夢中になれたなと
正直思う。

タツヤが財布が氷河期を迎えたというような顔で
俺に話しかけてきた。

「ヤベェ、金ねぇや。帰ろうぜ。」

俺もキリもいいしOKした。
「わかった。帰るか。」

俺たちは帰り道はほとんど同じなのでいつも
ありったけ喋って分かれ道でお開きにする。
喋り足りなかったらその場で話し終わるまで喋り続ける。

今日は特に長い会話が交わされること無く
分かれ道までたどり着いた。

「じゃあな。カケルまた明日。」

「ああ、また明日。」

なんだかんだで、さすがに昼飯を食べていないので
小腹がすいていた。
俺は家においてあった菓子パンを口にくわえ
自分の部屋へと階段を駆け上った。

菓子パンを食べきり、
俺はさっと制服からジャージへ着替えた。
といっても、今日はやることが無かった。
本当にやることが無かった。

なんとなく、自分のパソコンの電源をつけた。
するといつも通りOSが立ち上がった、はずだった・・・



       『助けて』


俺は意味がわからなかった。
何の助けを求めているのか、誰が助けを求めているのか、
そしてなぜ俺のパソコンのモニターにこの文字が出てきたのか。

俺はいったん電源を切ることにした。
もう1度電源をつけてみた。
するといつもどおりの画面が出てきた。


なんだ?さっきのは、気のせい・・・か?
俺には何がなんだか全然わからなかった。
そんなことを気にせず俺は普通に夜を過ごした。