薄い雲が太陽の光を陰らせた頃…
授業が終わった。
授業中はかけている、赤ぶち眼鏡をそっと外した。
ついてないのは、クラス分けもだ。
仲の良かった友達は、みんな別のクラス。
友達になれそうな子はいなそう…
ちらほらグループが出来つつあるが、その中に入る気にはなれない。
後ろでは森崎みちるが、筆箱を片付ける音が聞こえる。
「桃園サン!
一緒のクラスなんて嬉しいな~
よろしくね!!」
いきなり誰かに声を掛けられた。
振り向くと…
「っ森崎サン?…」
森崎みちるだった…
「フフッ
ビックリしてる?
私、ずっと桃園サンと友達になりたいと思ってたの!」
にっこりと美しすぎる笑顔を見せた。
森崎みちるはモテる。
外見からして…
白い肌
長いまつげ
ほんのり赤い頬
薄桃色の唇
華奢な体つき
ふんわり栗色の髪
その上、
勉強もできて
弓道もたしなむ
まさに
"文武両道"
の美少女なのだから、男子が放っておくわけがない。
私なんかと友達に?

