にぎやかな街の、ある裏路地。


いつもはシンとしているこの路地に
野次馬がたかっている。


「また派手にやってるなー。」


無惨な遺体を横目に
代々木は言った。


見た目、50代くらいの中年男性が
血まみれの姿で発見されたのは
秋の終わり頃、ある日の昼間だった。


偶然路地を通った
ホームレスによって通報された。


「こういう裏路地では
よくあることですね。」


鑑識が、遺体を調べながら呟いた。


と、その時だった。