……で、今。


月曜日の朝、学園最寄り駅にて。


「………何、してんの」


すれ違う女の子達に強い視線を向けられながら、奴は立っていた。


……そう、当たり前だが、九条である。



「何って、雛乃を待ってた。」


にへらと笑いながら、近寄って来る。



「おっす、早くしないと遅刻すんぞ?」


がしがしと私の頭を掻き回しながら、豪快に笑う。


お前はどこぞのオヤジか。



脱力しながら手を引かれ、駅の出口へ向かう。


その間に受けた、女子からの羨みの眼差し。


……朝っぱらから胃が痛む。