謝ろうとしたその言葉は、志島君に届く事は無かった。


理由は簡単。


水陽の腕が私の首に回されたのだ。


途端に起きる悲鳴。


「み、水陽っ! やめ…ッ! 苦しい……」


けど、私はそれどころじゃない。


始まったのだ、水陽のシスコン癖が。




「ヒナー、久しぶりだなー、この感触〜。オレ寂しくて寂しくて死にそうだった〜。つーか死んだ〜」


生きてんじゃん! とかいうツッコミを入れる間もない。