「あの、早紀さん、ですよね?」 服を正し、図書室の中の固いソファに向き合いながら座った。 ちなみに、今の第一声は私。 先程の事が後ろめたいのか、早紀さんは俯きながらこくりと頷いた。 可憐な顔が紅く染まり、彼女の美しさをより際立てる。 (かっわいー………。って、そうじゃなくて、) 今授業中なんじゃぁ、と言おうとした私を見つめ、早紀さんはあぁ、と息を漏らす。 「辞書を、返しに来ていたんです。」 そう、早紀さんが言った瞬間、2限目終了のチャイムが鳴り響いた。