ね?西田さん、と、ちょうどそこにいる西田さんにニコッと笑ってみた。
だけど、ピクリとも動かない表情。
あーっ、やっぱ不安だよぅ…
そんなことをビクビクしながら考えていると、お店の入口からお客さんが入ってきた。
「いらっしゃいま……せー」
言いながら、顔が引きつっているような気がする。
「いらっしゃいましたーっ♪」
茶色い髪の男はそう言いながら、トコトコと歩いてくる。
えっと…名前…
あ!大江歩夢だ。
「あいてる?」
「あ、はい、あいてます。何名様ですか?」
そう聞きながら、歩いてくる制服姿の他の二人に気付く。
「三人」
「ご利用時間はどうなさいますか?」
「えーっと…なぁ大雅、お前今日も6時?」
「おー」
「じゃあ1時間で」
大江歩夢はそう言うと、記入をお願いした伝票の欄に、おおえあゆむ 17さい、と書くと、ハイッと言って伝票の付いたバインダーを返してきた。
ひらがな…
バカっぽい…
しかも、年齢の欄に歳って載ってるんだから17さいの“さい”は要らないっつーの!



