翌日ーーー
「っていうかさ、偶然が重なりすぎじゃない?何かよくある学園ドラマな感じだよね」
「学園ドラマ?まぁねぇ…」
「でもさ、だとしたら…」
ん?と、一瞬言葉が途切れた春ちゃんにあたしは首を傾げる。
「夏美と清原大雅、くっついたりして」
「ちょっ、春ちゃんバカなこと言わないでよ!誰があんな男と」
春ちゃんの背中をバシッと叩いて。
もうっ、とふくれるあたし。
昨日の話を春ちゃんにしたら、何だかとても楽しそうで。
「アハハっ、ごめんごめん」
そう言いながらも、春ちゃんはケラケラ笑っていた。
もうっ…
頬を膨らませたあたしは、プイッと春ちゃんから顔を背けて教室の窓から校庭に目を向けた。
ほら。
あんなやつと誰がくっつくんだって話だし。
偶然校庭のベンチに座っている清原大雅を見つけたあたしは、ナミちゃんと二人でいる姿を見てそう思った。



