「君は僕の、 可愛いペットだからね」 "逃がさないよ" と言わんばかりに 小さく釘を刺して、 少女の頭を優しく撫でる。 ――少女の名は、 美月と言ったか。 久我もまた、 美月を名で呼ぶことは 滅多になかった。