「何度も言ったよね? 無駄な抵抗は止めなよ」 殺気の篭った ひとつトーンが落ちた久我の声。 睨まれていると言うのに、 全く怯まない少女に 軽く憐れみさえ覚えた程だ。 「五月蝿いわねっ…。 あたしは帰りたいの!」 目も合わせずに ただ鉄だけに集中する美月を、 舐める様に見つめる久我。