恋屑(コイクズ)-短編集-


私は誰もいないくらい遅い時間に登校して





教室には行かずにまっすぐ屋上にむかった





階段を上がりドアを開けフェンスにむかい飛び降りようとする





何も怖くない、後悔することも私にはない





このまま…、






「何してんの?」





急に後ろから声が聞こえて後ろを振り返る





すると人が立っていた





そこまで高くない平均的な身長適度にセットされた黒髪





整ったきれいな顔





大きなあくびをしながらこっちを見てるこの人は





確か隣のクラスの…





同じクラスの人がかっこいいって騒いでた人だ






「何って…見ればわかるでしょ?」





私がこたえるとふーんと言いながら近づいてきて






私の立っている隣に座りだした





「自殺する気?」





立っている私を見上げながら話しかけてくる





「うん」





「何で?」





「あんたには関係ない」





どうせ言ったって変わんない






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