これだけ間近で俺に言われたら、いい加減オチんだろ。


俺はコイツが素直な言葉を紡ぐのを待つ……。


ドカッ!


「何すんだよ!?」


思い切り体を跳ねのけられ、肩が助手席にぶつかる。


「お前なぁ!!」


「拓真!すみませんね、拓真がいきなり。」


池田さんが淡々と運転をしながら、俺を制す。


「池田さん、でも!」


するとルームミラー越しに鋭い視線が送られる。


ちぇ、なんだよ。


俺は不貞腐れてだらりと座った。


「どうか拓真のことはだまっていてくれないかな?これは君のためでもあるんだよ。」