「どうせ未だに男もいねーんだろ。子供っぽい見た目に、オタクじゃなぁ。」
アイツのことを笑い捨てるチャラ男の声。
あの男、オタミクのことを知ってるのか……?
「でもまぁ、派手な女には飽きたしお前が本気にならなければ遊んでやってもいいぞ。」
「先輩のことなんかもう大嫌いです。……何股もかけて想い踏み躙って!」
アイツの悔しそうな声が響きわたる。
俺は聞いたこともないアイツの悔しさに満ちた声に、呆然とした。
かたく握り締められた小さな手も、
震える華奢な肩も、
初めて見るアイツだったから――。
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