たぶん初めてだろう。 誰かをこんなに愛おしく思うのも、 誰かをこんなに守りたいと思うのも――。 俺は家庭環境には恵まれているほうだと思うから、何不自由なく、守られてきた。 そのせいかそんな感情、おぼえたこともなかった。 だから、実來ちゃんが初めてなんだ――。 実來ちゃんが教えてくれたんだ――。 できることなら――、 俺の腕の中に実來ちゃんをずっと閉じ込めておきたい。 ……でも、そんなことしたら、実來ちゃんはもっと困るよね……。