今も鮮明に、眉間に深く刻まれた皺を持つ気難しい親父の顔が思い浮かぶ。


「……役所勤めのクソ堅物オヤジでな。俺の名前だって親父が独断でつけたんだと。こんなだっせー名前……。」


俺は親父が……苦手だ。

こんな名前も嫌いだ……。


「ぷっ、ハハッ!」


はぁ??

意味不明。

アイツは腹を抱えて笑いだした。


「何がおかしいんだよ、あぁ?」


「だ、だってさ、ハハッ、意外とユーモアなお父さんだと思ってさ、ハハッ!」


ユーモア??あの堅物親父がか?


「冗談一つも通じないような親父だぞ!ユーモアなんてあるもんか。」