【拓真Side】


頬に触れるひんやりとした感触、……左の足首の辺りに感じる衝撃……。


一体何だってんだ――?


眠い目をなんとか薄く開け、はっきりしない視界と思考で状況を確認する。


耐えることなく続く、いやより一層増す足首の痛みと衝撃に、イライラは増すばかり。


人が気持ち良く寝てるときに何してくれてんだよ……。


こうやって起こされることほど腹が立つことはない。


俺にこんなことするヤツはシメてくれる――!!


そして、机に突っ伏した体を少し起こし、左側を眩しい室内に目を細めながら睨んだ。