「はなしてよ!!アンタの言うこと聞くくらいなら、欲しくない!!」
アイツは顎の下を通る俺の腕を両手で引きはがそうとしながら、噛みつくような勢いで言ってきた。
……ったく、かわいくねぇ。
「そうか。本当にそれでいいんだ?」
俺は冷たく言い放ち、アイツからはなれた。
じゃあ、とどめを刺してやるか。
「はぁ~あ。」
無理と残念そうにため息をついてみせる。
「じゃあ、これはゴミにするしかないな。こんなもんいらないし。」
「えっ、えっ!?!?」
目を見開き、焦りでわけのわからない動きをするアイツ。
「だって、お前いらないんだろ?だったら、捨てるしかないよな?」
もうこの勝負は俺がもらったようなもんだな。
まあ、最初から決まってたことだが。


