Reality~切ない恋の唄~

「はい。」

女の人の声…
スタッフさんだろうか。



「失礼します。」

ゆっくり扉を開く。



忙しそうに働いていた
スタッフ達の動きが止まる。

ジュリア様だけが、
振り返らなかった。



「あの…、新人の舞と申します。先ほどは大変失礼しました…」



声が小さすぎたんだろうか…

ジュリア様は
私のことなんか気づいてないみたい。

自分の髪をいじりながら、
鏡を見つめたままだ。



「本当にすみませんでした。」

さっきより
大きな声で言いながら、
頭を下げた。



…カツン…カツン

ハイヒールの音が
どんどん近づいてくる。



顔を上げると…

ジュリア様が
私の目の前に立っていた。