Reality~切ない恋の唄~

ーカシャ。

車から降りた時、
フラッシュが光った。

ツーショットが撮りたい連中には撮らせておけばいい。

もう逃げも隠れもしない。



写真をとるだけじゃ満足できなかったんだろうか。

カメラマンと記者らしい人が寄ってくる。



「少しお聞きしたいんですが…」

記者は私ではなく、
麗さんのことしか見ていない。



「あの噂は本当ですか?」

私達の行く手をはばむように立ちはだかる記者。



「何のことかわかりませんけど…」

麗さんは私の手を引いて、
記者の横を通り過ぎようとした。



「昔の写真が手に入ったんですよ。麗さん。」

その言葉に、
麗さんの足が止まる。



記者は鋭い目で麗さんをとらえると、
低い声で言った。

「いや、新井麗奈さん。」