Reality~切ない恋の唄~

発声練習の後、一曲歌う。

至近距離で
私を見つめる先生。



鏡に映る先生の顔は、
オーディションの時みたいにシリアス。

その視線に耐えられなくなって、
床に視線を落とす私。



曲が終わると、
鏡ごしに見てた先生が
私のほうに向き直った。



「息が混ざった感じの歌い方も悪くないけど、声量がない。一本調子で飽きてくる。」

「はい…。」



「歌ってる時、左手が固まってて気になるし、それよりも床に向かって歌わないで前を見なさい。パフォーマンスする気あるの?」

「…すみません。そういうの得意じゃなくて…」



「それは致命的だな。」

「…!!」