Reality~切ない恋の唄~

龍二先生はとても忙しい。

プロのレコーディングに
立ち会ってるかと思ったら、
私みたいな素人相手のレッスンもしないといけない。

事務所のオーディションに駆り出されては、
朝から晩まで何百人もの歌を聞かされる。



ナポレオン並みの睡眠時間である。



先生が起きてないと
レッスンにならないけど…

もう少し寝かせてあげよっかな。



いつもは先生に見られてばかりで、
私がじろじろ見つめるわけにはいかない。



今がチャンス!!



足音を立てないように
先生に近づく。



黒い革紐の先に
シルバーの十字架がついてるチョーカー。

毎日必ずつけてる。

大切なものなんだろうか。



サングラスもいつも同じ。

龍二先生が
サングラスとったとこって見たことない。

本当はどんな顔なのか…?

意外にイケてなかったりして(笑)

すごく気になってきた。



先生のすぐ側まで
こっそり近づく。

ゆっくりと
サングラスに手を伸ばした。