彼女の言葉に、私はたえ切れなくなった………。
思わず、耳をふさいだ。
そのあとの、友也と彼女の会話が、聞きたくなかった……。怖い……?
何か………
小6のトキを思い出した。
残酷な私の恋。
過去を思い出すヒマがあんなら、未来のコトでも考えろ!
わたしは、自分に言い聞かせた。
これ以上、過去に触れたくない…。
苦しくなるから……。

そのとき…
「櫻井…?顔色悪くね?」
秋弥が問い掛けてきた。
「うそ?悪い?特に、何もないよ〜?」
私は心配をかけたくなかったから、元気にしておいた。
「そ?なら、いいけど。」
秋弥って、エロいけど優しいんだなぁ。
礼は言わなきゃ。
「ありがとう☆」
とびっきり笑顔で返した。「おぅ!ムリするなよ?」
こうしてるうちに、帰りの会は挨拶まで進んでいた。だから、私と秋弥は何も話を聞いてない。

はぁ…。今日も疲れたか。私は1人で帰る。
これから、どうなるんだろう……。

「櫻井か……?」
えっ??誰??
ギャー!不審者?!
後を振り返ると、そこには懐かしい人物が。
そう。私の元カレ。
私は知らんぷりしようとした。