狼が爪を伸ばし立ち上がる。

身長は二メートル五十というところか。

俺が睨んでいる内に魚がこちらに向って突進してきた。

「かー、っぺ」

一匹の魚を蹴り上げ、もう一匹を斬り捌く。

そして、回転しながら一匹を斬り捌いた。

「魚くせえんだよ」

狼男が俺に向かって爪を放つ。

それを受け止めながら、弾き飛ばす。

「やるやないかい」

「テメエらが弱いだけだろ」

空中に飛び上がり、爪をふるい落とす。

俺は剣を構えながら、攻撃を最後まで見る。

そして、紙一重のところで交わすのと同時に、横に一閃。

狼男の首を切り落とす。

「さっさとどけや、カス」

狼男の懐から何かが出ているのを発見する。

「こりゃあ」

四角いカードのようなもので、魔界文字のようだ。

「何かに使えるか」

俺は狼男達がいた道を進み続ける。

草原から森の中の獣道に変わり、奥には魔法陣が存在していた。

「これに乗れば、魔界か」

魔界は人間界にいる魔物より凶暴だというのを聞いた事がある。

「だから、何だって話だがな」

俺は魔界への道へと進む。