獅子の生きる道

「ジョヴァンニ、か」

強さがレベルに関係しているというのならば、アルエに行くのは不味いのだろう。

負けない気持ちはある。

しかし、冷静さを欠いては、簡単に死ぬ事になるだろう。

この世界は生易しくはない。

先ほどの気のふれた連中を見れば分かる。

誰を拝見しにいくかなど、すでに決まっている。

気味の悪い世界を探索しながら足を進めた。

少し歩いたところで広場に出る。

家が一つに、分かれ道が四本。

うち、三本が魔王への道になるのだろう。

一つの道の看板にはこう書かれてあった。

『魔の山:最近凶暴な悪魔が住み着きました。気をつけましょう』

魔族には恐れる者はないとは思うのだが、どうやらそれ以上に危険らしい。

「ジョヴァンニよりも先に片付けておくか?」

そう思いながらも、他にも興味のある場所があった。

広場の中にある家だ。

何もない広場の中にある家。

喫茶店だろうかとも思ったが、魔界にそんな気の利いたものなどあるはずもない。

情報屋はあったが、それとはまた別の話だ。

家に近づいてはいるが、怪しいところは見つからない。

紫の蔦が絡まって、古くからあるような木造住宅である。

ここまで来るにも魔族は何匹か倒している。

お金のほうもそこそこあるようだ。

「入ってみるか」