昇降口で
しばらくして
誰かが走ってきた。


「彦一?」

「ゴメンね~俺!!」

ゆかけんかよ。
と少しイラついた。


「彦一待ってる?」

「うん。明日のコトで話あるし」

「もう部室電気消えてたで?」

「はあ!?マジですかー」

なーんだ。
損した。

「危ないから俺と帰ろ♪」
「はいはい。」

あたしは駐輪場に
歩いた。


「あの…早木先輩…」

「?」

誰だ?後輩?

「あの…さっき…ボール当てちゃって…すいませんでした…」

「えっ…もう大丈夫だから!!全然気にしなくていいからね?」


車が通って
暗くて見えなかった
後輩の顔が少し
腫れていた。


「どうしたのその顔!?」

「いや…別に大したことないですから」

「誰にやられたの!?こんなに腫れて…」

「中津…先…輩ですっ…」

「彦一!?なんで!?」

「てめぇ女の頭にボール当てて何様だよって殴られて…」

「え…」